自動車を所有する人にとっては少々複雑なニュースです。経済産業省が平成21年度の税制改正で、自動車税の基準をこれまでの「排気量」から「CO2排出量」に変更するべく検討中だそうです。
「排気量」から「CO2排出量」へ 経産省が自動車税制の変更検討
従来の自動車税では、自家用乗用車の場合、排気量に応じて年額29,500円~111,000円が課税されます。軽自動車の場合は、軽自動車税という別枠の扱いになる為、年額7,200円の固定です。しかしながら今回検討されている改正では、普通車も軽自動車もひっくるめて「CO2排出量」に統一される様子で、実現すると排気量の大きい大型車やこれまで優遇されていた軽自動車の税金が上がる見通しらしく、地球環境の為とはいえ、自動車を所有される方にとってはなかなか複雑な思いではないでしょうか?
最近「エコ替え」と謳うCMを目にする機会も増えました。「環境にやさしい」ので燃費に良いクルマに乗り換える事はエコなんです、という趣旨のCMだったと思います。確かに今乗っている車が数年前の古いものであれば、最新の技術で製造された車に乗る事でCO2の排出量は減ると言う仕組みです。
でもちょっと待ってください。新しい車に「買い替える」と言うことは、当然今乗っている車を手放すと言うことですよね?その車が中古車市場に流通して、誰かが購入して乗り始めたら結局CO2の排出量って減ってるんでしょうか?某国産メーカーのサイトでは、その仕組みも上手く説明してくれています。
車の製造から廃棄までの過程の中で、最もCO2排出量が多いのは「走行中」だそうです。「エコ替え」がどんどん進むことによって、市場に流通する車は新車中古車を問わずCO2排出量の低いものが大勢を占めるようになって、その結果全体のCO2排出量は抑えられるそうです。なるほど、うまく出来ている。役目を終えた古い車は廃棄・リサイクルされる事によって、CO2削減に役立つということですね。
・・・古い車は皆廃棄処理されているのでしょうか?日本では商品価値が無くなっても、海外に輸出すればまだまだ商品として流通できる車があっても廃棄処理されているんでしょうか?日本は一応世界有数の経済大国だそうです。国内ではもう誰も見向きもしないような古めかしい車が、海外では普通に走っているという映像はよく目にします。
結局エコエコなるのは日本国内だけで、今まで日本国内で排出されていたCO2が、どこか他の国で排出されるようになった。というだけのような気がしないでもないです。排出権取引と同様の香りがします。
結局改めなくてはいけないのは、普段の生活で節電する事や、環境に配慮した製品を選ぶ、というような「手段」ではなくて、嫌な事・都合の悪いことは見えないところに追いやる、という人間の「本質」の部分ではないでしょうか。